第43回目の旅 2009.9.2(水)-5(土) 宗谷本線塩狩駅と由利高原鉄道

どんな旅
 今年は夫婦で稚内へ行き、普通列車の旅の総仕上げをしよう、ついでに利尻・礼文島巡りもとプランを練ってきたが、妻が直前になって風邪を引いてしまった。春から新型インフルエンザも流行していて怖気づいたのか自分は行かないという。稚内は来年回しにし、早割りで取っておいた航空券一人分などをキャンセル。その代わり自分だけで、今回割愛することにしていた塩狩峠記念館と2008年に乗りそこなった秋田県の三セク由利高原鉄道を訪ねることにした。

初めて乗った線
宗谷本線の一部(旭川ー塩狩間)
由利高原鉄道 全線(羽後本荘ー矢島)

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      (地図をクリックすると拡大できます)

1日目 9/2(水)

 広島空港発12:00 2時間で新千歳空港 15000円也。規定料金のほぼ3分の1の額。こんなに安くていいものなのか。下北半島がよく見える。

 新千歳空港発14:19の快速は、札幌から特急スーパーカムイ31号に変身し、滝川15:49着 このまま旭川に早く着いても仕方がないので、16:23発の普通列車に乗り換える。わずかな時間の間に下りオホーツク5号、上りスーパーカムイ38号、富良野線の上り下りの列車が出入りしてなかなか忙しい。

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        (滝川駅のスーパーカムイ号)

 17:11旭川着 夕食は旭川出身の友人からよく耳にしていたラーメン蜂屋。道路の都合で位置が多少変わったそうだが、建物自体はどうなのだろう。味も変わらないのだろうか。繁盛している。


2日目 9/3(木)

 早く目が覚めたので1本早い7:51の比布行きに乗る。比布駅はありふれた無人駅のようでもあるが、出札窓口の向うからちゃんと男の声がして、お客がきっぷを買っていく。

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             (比布駅)

 後続の列車で、塩狩駅には9:01に着いた。塩狩峠記念館は10時開館ということだった。、事前の電話に、早めに開けてあげますと快く応じてもらい、おかげでスケジュールが組みやすくなりありがたい。

 三浦綾子さんの旧宅(雑貨屋)の柱などをできるだけ使って復元。2階の書斎には資料・写真・着物などがたくさん展示してあり、もうしばらくいたかったが、40分後の旭川行きを逃がすと12時過ぎまでない。

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            (狩勝峠記念館)

                      
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           (記念館内の展示) 

                              
 駅に入ってくる列車を写真に撮ると、100m近く必死で走り、待合室に置いておいたキャリーバッグを引きずって列車に飛び乗った。こういう時に限っては我ながら根性がある。

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    (線路脇にある長野政雄 殉職の地」の碑)

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           (旭川行きの列車)

 車窓から遠望する残雪の大雪山が鮮やか。

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              (大雪山)

 バスで三浦綾子記念館へ行き、ゆっくりと館内を歩く。館長の三浦光世さんを見かける。よい夫婦だったのだろう。記念に文庫本を買い、見本林を散策。「氷雪」のスノーダストの風景を思い描いてみる。冬に来てみたい気もする。念願が果たせた。

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        (見本林の中に記念館がある)

 14:00のスーパーカムイで、岩見沢に途中下車。

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          (岩見沢駅のホーム)

 バスで三笠鉄道記念館へ。車窓から幌内線(1987年廃線)の錆びたレールが目に入る。後になって知ったが、2010年の夏からトロッコ列車が走ることになっていたのだった。うまく行きますように。

 時間も遅く、入館者は自分だけだったが、館内は充実していて見応えがあり、またしても時間不足になってしまった。ただ、屋外に展示されている車両は、雨ざらしのためか一部塗装がはげかかっていて胸が痛む。

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     (展示車両も豊富な三笠鉄道記念館)

 18:42札幌着。22:00の急行「はまなす」まで時間がある。なんとなく時計台に吸い寄せられながらぶらぶら歩き、四丁目でラッシュの札幌市電を見物、地下鉄を一駅乗って駅に戻る。

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         (四丁目電停と札幌市電)

 地下街でサイコロステーキ定食なるものを食べる。帰広後、各地でO157発生の報道が相次いだ。札幌では発生せずやれやれ。
 
 「はまなす」のカーペットカーは指定券310円で乗れるため人気が高いのか取れなかった。仕方がないので寝台を取る。よく眠る。


3日目 9/4(木)

 5:39青森着
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        (青森駅に着いた「はまなす」) 

 お客の多くは、接続する特急の「つがる」や「いなほ」に乗り換えるのだろうが、6:12発の普通列車もかなり混んできた。ロングシートなのがいささか興ざめだが、車窓は来年(2010年)12月に開業する東北新幹線の新青森駅や八甲田山、岩木山などで忙しい。

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              (新青森駅)


 今日明日は、稚内行きのため残しておいた青春18きっぷのお世話になる。

 接続がよく、羽後本庄10:33着 由利高原鉄道も待っている。「おばこ」のヘッドマークが愛らしい。1985年、JR矢島線が三セクに生まれ変わった。

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           (由利高原鉄道)

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         (「おばこ」のヘッドマーク)

 曲沢駅で大きなカメラを抱えた若い女性が降りる。田んぼの中の何もない駅なのに。近頃は「女子鉄」という言葉もあるほどで、時々鉄道好きらしい女性を見かける。

 終点の矢島駅の売店で昼食用の菓子パンを買う。ちょっと賞味期限を過ぎているようだ。髪の真っ白な売店の女性があっけらかんとして、「すみません、持って帰ってバーちゃんに食べさせるから」というので、「嫁の奴めっ、といって叱られるよ」と、二人で大笑いになった。由利高原鉄道をおらが鉄道として大切にしているようだ。研修で広島へも行ったことがあるとか。発車する列車を、2,3人の人たちと手を振って見送ってくれた。

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              (矢島駅)

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        (隣に残されている旧矢島駅)

 1年後の夏(2010年)、旅の記録の参考にとネット検索しているとき、偶然この女性(佐藤まつこさん)の「おばこのブログ」に行き当たった。おもしろいのでつい読み進むうち、2009年9月4日のページになんとまさにあの日の私との会話がリアルに記述してあって驚いた。
 佐藤さんは「由利高原鉄道応援大使」で、NHK秋田放送にも出演されている。わざわざ全国から佐藤さんに会いに来る人もあるらしい。
 由利高原鉄道は、これからもたくさんの人に大切にされていくことだろう。

(後日談)
 佐藤松子さんのブログに読みましたよとコメントを書いたら返事をもらった。

   「18旅人」さん 賞味期限切れの菓子パンを95歳の婆さんに食べさせ
  る話をして大笑いをした兄さんですよね アヒャ おばこのブログを見つけ   てくれて有難う 又お友達などを連れて来てけれなーー (顔文字略)
  

 帰りの列車で、曲沢駅の車窓から鳥海山が見えた。忘れられない風景。

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         (曲沢駅から見る鳥海山)

 羽後本荘12:55発の列車は、酒田からは快速「最上川」、新庄から昨年から走り始めた仙台行きの全車指定の豪華快速列車「リゾートみのり」へと接続が良い。この線はやはり秋と休日の温泉なのか今日はガラガラ。

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            (リゾートみのり)

 今夜の宿は石巻なので小牛田で石巻線に乗り換える。明日は支倉常長のサン・ファン・バウティスタ号を見物しようと思っていたが、色づき始めた稲穂の揺れる茫洋とした車窓を眺めているうち夕暮れが近づき、珍しく里心が湧いてくる。
 6時過ぎ、石巻駅前の旅館に入る。居酒屋の板さんと話が合い、長居する。


4日目 9/5(金)
 
 久しぶり常磐線に乗りたくて時刻表を調べるが、東北本線に比べ接続がうまくいかない。
 石巻7:12発の仙石線に乗る。マスクをしている乗客が多い。自分もマスクを持たされてはいるが・・・・・。
 仙台でいつものようにずんだ餅をお土産にする。福島、郡山、黒磯、宇都宮、赤羽と効率よく乗換えを繰り返し、東京15:50発ののぞみ119号で大町に20:23着。
 昼食はロングシートの車内で食べる気も起こらず、堅パンで済ませたからか、新幹線で飲んだビールが胃に沁みた。

 仙台からジパングを使って新幹線を乗り継いだ場合と比較すると、青春18きっぷを使った分2850円安かった。一日中列車に揺られ十分に堪能し、一挙両得。乗りつくしの旅もそろそろ幕引で、こういうロングランの機会も少なくなるだろうが、またいつ虫が起るかもしれないような気もする。 
 


 

 


 



 




  

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